人を信頼させるホルモン

<人を信頼させるホルモン>


昨今、テロ事件を始めとする血なまぐさい事件が多発しています。
他人を信じることが出来ないことから起こる悲しい出来事です。

 さて、他人を信頼したり、信じたりすることは人間の精神活動の源ですが、これに深く関係する物質に関する話題です。

 これは、スイス・チューリヒ大のエルンスト・フェール教授らの研究チームが、世界でも最も権威のある英科学誌ネイチャー誌(Nature)に発表したもので、精神活動の医学的解明と同時に、その悪用が心配されています。

 この物質は、脳の視床下部などでつくられ、母乳を分泌させたり、出産時に子宮を収縮させたりする働きがあるホルモンの「オキシトシン」で、以前から“愛情ホルモン”という別名が与えられていたのですが、この発見により精神活動にも深く関係していることが分かった訳です。

 この発見は、他人に対して健全な信頼感を持てないといった精神的障害の治療に役立つことが期待されますが、他人に対する信頼感を強める働きがあり、鼻に噴霧したりして人の精神や行動を操作できる可能性もあるため、悪用を懸念する声も出ているようです。

 世界中の人間が、お互いを信頼する時代が来るのは何時の事になるのでしょうか・・・