若返りを目的にステロイド療法を受けている人は、がんになりやすい

<若返りを目的にステロイド療法を受けている人は、がんになりやすい!>


 男性の場合、高齢になると男性ホルモンであるテストステロンの分泌が低下します。
老化といってしまえばそれまでですが、何とか老化を抑え、男性としての機能を保ち続けたいと思うのは当然の事です。
 そのためにテストステロン補充療法を受ける方が最近多くなってきているようです。

 そこで今日は、テストステロン補充療法を受けると確かに男性としての機能低下は抑えられますが、同時に前立腺がんになりやすくなるという話題です。

 今のところ、テストステロンの補充療法が前立腺癌を引き起こすという科学的な証明はありません。
しかし、テストステロンの補充療法をする男性は増えつづけており、前立腺癌の発生の危険率が高まる事は容易に予想できます。

 カルフォルニア大学サンジェゴ医学センターのFranklin D. Gaylis博士らが、泌尿器科系雑誌ウロロジ-誌に、テストステロンによる前立腺がんの危険性を警告しています(J Urol. 論文タイトル:Prostate cancer in men using testosterone supplementation.)。

 研究では、テストステロン補充療法が原因で発病したと思われる20例の前立腺癌患者の症例報告を詳細に調べました。
 この20例はいずれも性機能不全の改善、または若返りを目的としてテストステロンを補充していたそうです。