脳はエロチック!

<脳はエロチック!>


 男性は視覚的な生物で、エロティクな写真を見ると反射的に反応し、性欲が刺激されると考えられてきました。
 ところが、単に男性だけでなく、女性の脳も同じように、Hな写真にすばやく反応する事がわかりました。

 これは、米国の名門大学ワシントン大学医学部Andrey P. Anokhin博士等が、脳研究で権威のあるBrain Research誌に報告したものです(論文タイトル:Rapid discrimination of visual scene content in the human brain)。

 研究では、女性ボランティア264人に、脳波の事象関連電位(event-related potentials, ERP)を測定するために電極を頭につけてもらいました。

 次に、普通の生活の写真から刺激的な性的な写真までを含む55枚のカラー写真を12-18秒間隔で見せ、それぞれの写真を6秒間見続けてもらいました。
 そして、写真を見た際の脳が活性化されるまでの時間、及び脳のどの領域が活性化されるかなどを調べました。

 その結果、Hな写真を見た際にはEPAは160ミリ秒で反応し、他のどのような写真を見た場合におこる時間よりも20%も早く起こる事が分かりました。

 即ち、写真などによる視覚刺激により脳は早い反応がおこすのですが、特にHな写真を見た際には、脳はさらに素早く反応するというわけです。

 また、このERPは最初に大脳皮質(brain's cortex)に強く現れ、その直後に脳のいろいろな分野に枝分かれして活性化部が広がっていったのですが、Hな写真を見たときは、他の写真を見たときとは異なる脳の部分が活性化されていったそうです。

 以上の結果から、今まで信じられていたように、性的写真は男性だけが刺激されるのではなく、女性も同様に素早く刺激を受けて反応することが明らかになったと、研究者等は述べています。

 そして、男女共に脳はHな写真にはすばやく反応する事から、我々の脳はエロチックなものに素早く反応するようプログラムされており、そのような性的事象は生命維持に重要で、生物の進化上保存されてきたものであろうと結論されています。