独身者は早死

<独身者は早死>


 独身者と結婚生活者の間に、死亡率におおきな差があることがわかりました。

 これは、カルフォルニア大学ロスアンジェルス校保健医学のRobert Kaplan教授らが、「疫学とコミュニティーヘルス」誌(Journal of Epidemiology and Community Health )に報告したものです。

 以前の研究でも、結婚生活者は平均寿命が長く、独身者に比べて心疾患になりにくいことが知られていました。
 しかし今までの研究では、結婚歴があっても、その後に死別した人や離婚経験者などと比較した詳細な報告はなく、今回これらを深く掘り下げたものです。

 この研究では、1989年及び1997年の米国国民死亡率の結果を元に分析しています。
 1989年時点では約半数の人が結婚しており、10%が死別経験、12%が離婚経験、3%が別居中、5%が他の人と同居中で、残り20%が真の未婚者だったそうです。
 次に1997年の結果を調べ、その間の死亡率の差を比較しました。

 その結果、現在独身生活中の人では、結婚中の人よりも死亡率が明らかに高いことが分かったそうです。
 また、結婚を全く経験したことのない人ではその率が更に高く、また女性に比べて男性の方がその傾向が強い事が明らかになりました。

 即ち、結婚歴があり死別した人では40%、離婚や別居経験者が27%であったのに対し、未婚者では58%の死亡率で、結婚者に比べると早死リスクが明白だったという事です。
 そして、この傾向は全ての年齢層について共通で、死亡原因も特に差は見られなかったそうです。
 以上のことから、未婚者は健康状態が悪く、病気のリスクが高い生活をしがちであり、また長生きするには気持ちの通じたパートナーとの幸せな結婚生活が一番とされています。


 この結果はさほど驚くにはあたりませんが、ご存知のように、日本では結婚に踏み切る人の割合が年々下がっています。
 という事は、若い人の間では、徐々に早死にする傾向が高まって行き、結婚生活で得られる幸せを知らないまま、早くあの世に行く人が増えていくのかもしれません。
 勿論、一概に結婚が良いとは言えませんが、気になる結果です・・・。