肥満は少女の思春期を早める

<肥満は少女の思春期を早める>


最近、少女の思春期が早まっているのではないか?、という話をよく聞きますが、肥満がその要因かもしれないことが明らかになりました。

これは、米国シンシナティ小児病院(Cincinnati Children's Hospital)のFrank Biro氏らのグループが、小児科専門誌「Journal of Pediatrics」に発表したものです。


論文タイトル: Onset of Breast Development in a Longitudinal Cohor
著者: Succop, Robert A. Hiatt, Lawrence H. Kushi and Mary S. Wolff
Teitelbaum, Gayle C. Windham, Julianna Deardorff, Robert L. Herrick, Paul A.
Frank M. Biro, Louise C. Greenspan, Maida P. Galvez, Susan M. Pinney, Susan
専門誌名: Pediatrics; originally published online November 4, 2013;


研究は、ニューヨーク、サンフランシスコ湾岸地帯、及びシンシナティ地域に住む6〜8歳の少女1,200人を対象にして、身体の発育の程度を2004年から継続観察したものです。

その結果、白人の少女の胸が膨らみ始めるのは平均9.7歳で、1997年の調査時に比べ約4か月早くなっていることが分かりました。

また、肥満の程度を表すBMI値が高いことが、早期に胸の発育が始まる「最も強い予兆」現象で、このことはすべての人種の少女にあてはまっていました

しかし、アフリカ系の少女では白人やアジア系よりも早い時期に胸の発育が始まっていましたが、その時期は80〜90年代の調査から変わっておらず、肥満と思春期が早まるという今回の結果は、特に白人の少女に強くみられたということです。


思春期を迎える年齢が早まっていることは、乳がん卵巣がん、高血圧やうつ病のリスクを増大させることと関係があるとされていますので、気になる結果です。