睾丸の大きさと子育ての関係?

<睾丸の大きさと子育ての関係?>


子どもを持つ男性は睾丸(こうがん)が小さいほど子育てに熱心な傾向があることが分かりました

これは、米国エモリー大学の研究チームが権威ある米科学アカデミー紀要誌に掲載した内容です。


論文タイトル: Testicular volume is inversely correlated with nurturing-related brain activity in human fathers
専門誌名: PNAS 2013 ; September 9, 2013
著者Jennifer S. Mascaro, Patrick D. Hackett, and James K. Rilling


研究では、子どもを持つ21〜43歳の男性70人の生殖腺を、MRI(磁気共鳴断層撮影装置)を使って計測しました。
同時に各々の被験者男性に、自分の子どもや他人の子どもの写真などを見せて、子育て意欲をつかさどるといわれる脳の部位の反応を調べたそうです。
また、各男性のパートナーにも、父親の子育てぶりについてのアンケートに答えてもらいました。

その結果、睾丸が大きい男性ほど、自分の子どもの写真を見せられた時の脳の反応が小さい傾向にあることが分かったということです。

論文では、「生物学的にも睾丸の小さな父親の方が子育てに気持ちが傾きやすい」と解説されています。

ちなみに動物を対象とした過去の研究で、性ホルモンが少ないオスは繁殖行動も少なく、そのぶん子育てに費やすエネルギーが増えるという報告があるそうです。

そのような報告も含めて、「繁殖行動と子育て行動はどちらか一方が優先される関係にある」と考えられるとの事です。


ただし、「いい父親になるかどうかは睾丸の大きさによって決まるわけではない」とも書かれていますのでご安心を・・・。