インフルエンザ予防接種を受けた子供は、入院率が高い

<インフルエンザ予防接種を受けた子供は、入院率が高い>


新型インフルエンザはどうやら収まった感がありますが、冬本番に備えてワクチンの製造が急ピッチに行われています。

さて、インフルエンザの予防にはワクチン接種が有効なのですが、今回逆にインフルエンザワクチンの接種を受けている小児で、特に喘息のある場合には、接種を受けていない小児よりも入院する比率が高いことがわかりました。

これは、米国メイヨークリニックのAvni Y. Joshi博士がサンディエゴで開催された2009年度米国胸部学会年次集会で発表したものです。

研究は、1999〜2006年にメイヨークリニックを受診し、検査によりインフルエンザであることが確定した6カ月〜18歳の小児263人を対象にして調べました。

その結果、毎年インフルエンザワクチンを接種していた小児(喘息のある小児を含む)は、接種を受けていない小児に比べて入院する比率がほぼ3倍になることが明らかになりました。

しかしこの予想外の結果については、「ワクチンに何か不備があるためではなく、重篤な疾患のある小児に医師がワクチン接種を強く勧めるためであろう」と、述べられています。

そして、さまざまな疾病を持つ小児へのワクチンの有効性を評価するにはさらに多くの研究が必要、と同氏は結論しています。


インフルエンザ対策としては、ワクチン接種が非常に重要な手段ですので、健康な人だけでなく、疾病を持つ人に対する安全性の評価も必要と考えられます。


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