アーユルベーダ薬サラシアが、血糖値とインシュリン分泌を改善

● アーユルベーダ薬サラシアが、血糖値とインシュリン分泌を改善

 サラシア(Salacia Oblonga)は、古くからインドの伝承医学、アーユルベ
ーダで糖尿病の治療に用いられてきたハーブです。
 ニシキギ科に属するインド、スリランカに自生する植物で、サラシアに含ま
れる「サラシノール」が糖分を体外に排出させたり、また血液中に吸収される
のを抑制するといわれてきました。

 今回、このサラシアが食後の血中インスリン・レベルと血糖値を下げること
が、科学的に証明されたという話題です。

 これは米国Ohio州立大学のSteve Hertzler博士らが、米国糖尿病学会誌(Journal
of the American Dietetic Association, January 2005, Volume 105, Number
1, p65)に報告したものです。(論文タイトル: Effects of a medical food
containing an herbal α-glucosidase inhibitor on postprandial glycemia
and insulinemia in healthy adults)

 研究では健康な人29名に、空腹時に一定量の脂肪、炭水化物、蛋白質を摂っ
てもらい、同時に様々な濃度のサラシア抽出物を飲んでもらいました。

 次いで、15-30分ごとに血液を採取し、血中のインスリン・レベルと血糖値
を測定しました。
 また同時に1時間ごとに呼気中の水素とメタンの含有量も調べ、さらに吐き
気や腹痛・腹部膨満感なども調べたそうです。

 その結果、サラシア抽出物を1000mg摂った人では、サラシアを全く摂らなか
ったグループに比べて、血中インスリン濃度が29%減少し、また血糖値も23%減
少していたそうです。
 この時、特に消化器系の不快感はなく、また呼気中の水素含量がサラシアの
用量に応じて増加していました。

 この結果は、サラシアが糖尿病の薬であるアルファ・グルコシダーゼ阻害剤
と同じ作用機序を持つ事を示唆しているそうです。

 以上の結果から、サラシアを摂取した場合には処方薬と同等の効果が期待さ
れ、このハーブが糖尿病治療の代替薬として使用できる可能性があるとされて
います。

 今後、サラシアが最も効果を示す量と摂取するタイミングを調べ、更に糖尿
病患者さんを対象とした研究を行う予定だそうです。

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