お金を心配し過ぎると外見に現れる

<お金を心配し過ぎると外見に現れる>

 日焼けや喫煙習慣を続けると外見が老けて見え、アンチエージングの大敵になるのですが、経済的な心配も実際よりも老けた印象を与えることが、最近の研究で明らかになりました。
 これは、学術誌「リサーチ・オン・エイジング」に今年7月掲載されたものです。(研究者:マージー・E・ラクマン氏(米ブランダイス大学心理学教授)&ステファン・アグリゴロエイ氏(ベルギー・ルーベン・カトリック大学心理科学研究所助教授)

 研究では、ボランティアの被験者に金銭に関するストレスを評価してもらう実験を1995-96年と2004-05年の2回にわたって実施し、その際に被験者の写真を撮影して、別のグループの人にその写真を見てもらいました。
 その結果、ストレスレベルが高い人のほうが、財政状況をコントロールできていると感じている人より老けて見えることが分かりました。
 更に、2回目の実験でも、ストレスレベルの高い人の方が低い人より外見的な老化が進んでいるように見えたそうです。

 これらの結果から、研究者らは次のように考察しています。
・一般的に人は実年齢より若く感じるもので、年を取るに従いその開きは大きくなる。60代の人は平均で実年齢より約11歳若く感じる。一方、ストレスにさらされている人はそれほど若く感じることが出来ない。
・ 他人が見た場合も、金銭に関するストレスレベルの低い人は実年齢より約3歳若く見えるのに対し、ストレスレベルの高い人が実年齢より若く見えることはなく、平均で2歳多く年を取ったように観察された。

 そして、経済的ストレスにさらされている人は、見た目に気を使わない傾向が強く、きちんとした食生活や定期的な運動、体重維持といった健康的習慣にも取り組む姿勢が低いと考えられ、実際、ストレスを感じると細胞レベルでも加齢が進む可能性があり、体内で炎症が起き、見た目に影響すると考えられるそうです。

 お金に興味がない人でも、あまり経済的なストレスのない生活をした方が、何かと良さそうですね。