抗菌せっけん:本当に効果がある? 害は?

<抗菌せっけん:本当に効果がある? 害は?>

 米国食品医薬品局(FDA)は今月2日に、19種類の殺菌剤を含有する抗菌せっけんなどの販売を禁止すると発表しました。
 その理由は、通常のせっけんと比べて優れた殺菌効果があるとは言えず、逆に健康に悪影響を及ぼすリスクがあるそうです。
 指定された19種類の殺菌剤のうち、トリクロサンとトリクロカルバンは抗菌効果をうたう固形せっけんや液体せっけんに広く使用されているものですが、人体の免疫系に悪い影響を与える可能性があるのだそうです。
 FDA医薬品部のJanet Woodcock氏によると、通常のせっけんと水で洗うよりも有効とする科学的根拠はなく、長期的には害になる可能性を示したデータもある、と説明しています。
 そして、19の殺菌成分を含むせっけんの販売は、来年9月から禁止するとの事です。

 この問題は日本国内でも大問題となっており、菅官房長官は「日本において同様の成分を含む製品の確認を早急に実施している。この調査結果を踏まえ、厚生労働省の審議会において日本が取るべき措置について検討を行い、速やかに結論を導きたい」と述べ、日本政府としても調査を進め、対応を急ぐ方針だそうです。

 当面は、抗菌せっけんの使用は止めにした方が賢明かもしれませんね。