<“ばかは風邪をひかない”は本当!>

 

寒さも本格的になって、いよいよ風邪のシーズンです。

ところで、「ばかは風邪をひかない」ということわざがあります。医学的な根拠があるようには思えませんが、実際のところ“何か関係があるかも”と思ってしまいます。

確かに、「ばかは風邪をひかない」の「ばか」は“楽観的”という意味で、楽観的な人はストレスに強いために免疫力が落ちにくく、風邪などの感染症にかかりにくい可能性は十分に考えられます。

実際、楽観的でストレスを感じにくい人は、そうでない人に比べて、免疫力が高いとされています。

ストレスを感じると、病原菌と戦う細胞である白血球の機能が低下するため、免疫力が下がり感染症にかかりやすくなると考えられます。

また免疫力と関係する腸内環境も悪化させます。腸は食物を消化・吸収すると同時に、免疫をつかさどる器官でもあり、体中の免疫細胞の約60%を占める事が分かっています。

即ち、ストレスを感じやすい人はコルチゾールステロイドホルモン)が増加しやすく、交感神経が刺激されて腸管の消化や排便の機能を妨げられ、結果的に善玉菌と悪玉菌のバランスが崩れて腸内環境の悪化を引き起こしてしまいます。

また、体内にはがん細胞やウイルスと戦うNK細胞という細胞があり、ストレスがかかると、このNKの活性が低くなることが分かっており、ウイルスなどによる感染症だけでなく、がんにもかかりやすくなると考えられます。

ということですので、“バカではない(=楽観的ではない)人”が風邪にかかりにくくするためには、「ストレスをため込まないで免疫力を低下しにくくし、規則正しい生活を心掛けて、腸内環境を整えるような乳酸菌やビフィズス菌、食物繊維を積極的に摂取することが良いようです。