うんちにも、指紋同様の個人差

<うんちにも、指紋同様の個人差>

 

うんちと言ってバカにしてはいけないようです。

排せつ物には、指紋と同じくらい個人差があるそうです。

これは、ニュージーランドオークランド大学(University of Auckland)の研究者らが、学術誌「ヒューマン・マイクロバイオーム・ジャーナル(Human Microbiome Journal)に発表したものです。

ちょっと変な研究なのですが、著名なポップアート作家ビリー・アップル(Billy Apple)氏の排せつ物を調べたそうです。

ちなみにこの排泄物はれっきとしたアート作品由来のものだそうで、アップル氏が1970年に発表した作品「Excretory Wipings(排せつ物を拭き取ったものの意)」に付着していた排せつ物が含有する細菌群と、46年後の同氏の排せつ物にも含まれている細菌群を比較しました。

その結果、80歳になったアップル氏の腸内細菌叢(そう)は、35歳当時と比べて細菌の種類は減ったものの、年齢や環境、食生活の著しい違いにもかかわらず、46年を経ても細菌種の45%が残っていることが分かりました。  

これらの微生物の集まりは、ヒトの体組織と作用し合い、心身の健康や発達に重要な役割を担っていると考えられることから、個々の患者さんに向き合うオーダーメイド医療では遺伝子だけでなく、マイクロバイオーム(ヒト常在細菌叢)も考慮すべきであるとされています。