日本人はあがりやすく、不安に弱い

<日本人はあがりやすく、不安に弱い>

 年末年始の時期、人前で話す機会が多くなってきます。
 ところが、このような人前で話さなければならない時に緊張して、何を話したか分からなくなるほど、あがった事はありませんか?

 一般的に云って、日本人は不安やプレッシャーに弱いうえに、あがり症の人も多く、それには日本人特有の遺伝的な要素が関係しているのだそうです。
 ちなみに、人の感情に影響を与える脳内神経伝達物質セロトニンの量は、その発現を調節するたんぱく質のS型とL型の遺伝子があり、これら2つの遺伝子の組み合わせでSS型、SL型、LL型の3種類に分類されます。
 このSS型の人は内向的で不安を感じやすいのに対し、LL型の人では社交的で活動的になるのですが、日本人は特にS型を持つ人の割合が高く、不安に弱く、あがりやすい事が分かっています。
 また人は不安を感じると、アドレナリンとノルアドレナリンが分泌され、交感神経の働きが強まって、心拍数や血圧が上がり、冷や汗が出たり、口の中が渇いたりします。
 これがいわゆる“あがった状態”なのですが、このような緊張は集中力を増し、プラスに働くこともあります。いい例が、火事場のバカ力ですね。
 しかし、我々が嫌うあがり症は交感神経が敏感になり、声や手が震えるなどの症状が出て、パニックになってしまいます。
 ではこのようなあがり症を治す方法はないのでしょうか?

 スピーチなどの練習を行う事で自信を持つことが出来れば、そのうちそのような成功体験が重なり、やがてあがり症の記憶が打ち消される事が期待できます。
 人前で話す時には胸を張って背筋を伸ばし、深い呼吸を行いながら参加者を見回し、わかりやすく伝えるにはどうすればいいのかを考えるようにすると、緊張が解けて、うまく行くようになるそうです。

 実は、こういう私もひどいあがり症だったのですが、「あがり症の自分は逆に火事場のバカ力のようなすごいことが出来るはず」と信じるようになり、今では人前で話す事が楽しく感じるようになっています。