オスとメスで生殖器が逆の生物が見つかる

<オスとメスで生殖器が逆の生物が見つかる>

 生物界には不思議で驚くような出来事がいっぱいあるのですが、今回、オスにあるはずのペニスがなく、ないはずのメスにペニスがついている虫が発見されたというお話です。

 これは北海道大学の吉澤和徳准教授らが見つけたもので、「交尾器が雌雄で逆転した昆虫の発見」として、人々を笑わせ、また考えさせられる研究に与えられるイグノーベル賞を受賞したものです(2017年度)。
 そしてこの発見は、雄雌の概念に一石を投じる大きな発見であると称賛されています。

 その虫はトリカヘチャタテムシという虫だそうです。
 この虫は交尾の際、「雌が上、雄が下」というスタイルをとり、更に種の存続のために動き回って相手を探すのが“雌”、相手を待つ方が“雄”という、一般的な雌雄とは逆の関係との事です。
 ちなみに他の生物でも雌主導の交尾はあるそうですが、男性器が生えるほどに進化した生き物は今のところこのトリカヘチャタテムシだけのようです。

 一言でいえば、雄の“象徴”とされる男性器が雌にあって雄にないという事なのですが、これは進化を通して、雄にあったはずの男性器が退化し、その一方で雌の男性器が発達したと考えられ、研究者らはこのように交尾器が進化した要因を今後“精力的に”調べるそうです。