コーヒーを飲むほど長生き: 多民族での調査

<コーヒーを飲むほど長生き: 多民族での調査>

以前から、コーヒーをよく飲むと寿命が長くなるとよく云われていますが、最近の多民族・多人種での研究でも確認されたそうです。
これは、英国と米国の2つの研究チームがそれぞれ別個に、米内科学会誌(2017年7月号)に発表されたものです。

1)英インペリアル・カレッジ・ロンドンの研究チームは、10カ国で52万人以上を対象に実施しました。なおこの調査研究は、コーヒーと寿命の関係を調べた研究としては過去最大規模だそうで、その結果、コーヒーを飲む量が多いほど、死亡リスクが低下することが分かりました。
また、肝臓病や男性の自殺、女性のがん、消化器疾患、循環器疾患については、1日3杯以上のコーヒーを飲む人では、コーヒーを飲まない人よりも明らかにリスクが低かったそうです。

2)米国での調査は、南カリフォルニア大学医学校が行ったもので、先住民やアフリカ系、ハワイ系、日系、ラテン系、および白人を対象に実施されました。その結果、1日に2〜4杯のコーヒーを飲む人は、コーヒーを飲まない人に比べて死亡リスクが18%低い事が分かりました。この結果は、白人を対象とした過去の調査結果とも一致しており、特に心疾患、がん、呼吸器疾患、脳卒中、糖尿病、腎臓病については、その傾向が強く見られたとされています。

人種や国が異なれば、コーヒーの飲み方も異なると思われますが、それでも同様の結果が示されたことから、コーヒーそのものに寿命を伸ばす効果があると考えられています。