眠る際に怒っていると、その悪い感情が何時までも続く!

<眠る際に怒っていると、その悪い感情が何時までも続く!>

最近、怒りっぽくありませんか?
さて、昔から「怒ったまま寝ると悪い事が起こる」と云われていますが、どうもこれは本当のようです。

これは、中国と米国の研究チームが英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズ(Nature Communications)に発表したもので、悪い記憶を保持したまま眠りに就くと、それが脳に深く刻み込まれ、その記憶が何時までも残ってしまうそうです。

論文タイトル: Memory consolidation reconfigures neural pathways involved in the suppression of emotional memories
科学誌名: Nature Communications 7, 13375 (2016)
著者: Yunzhe Liu 他

研究では、男子学生73人を対象に、2日間、特定の画像を見た際に悪い感情が起こるといった関連付の訓練を行いました。
次に、その後にその画像を再び見た際に、悪い連想がよみがえるか、または記憶を呼び起こさないようにするかの、どちらか一方を選択させるようにしたそうです。
このような実験を2回行い、1回目は記憶の関連付けの訓練後30分後に、もう1回は被験者が一晩眠った後にそれぞれ実施しました。
そしてこの実験中、被験者の脳活動をスキャンして記録しておきました。
その結果、睡眠後に実施した時の方が、悪い記憶を抑えられなくなっていることが分かりました。
また、この時の脳スキャンの結果も、睡眠後の方が、長期記憶に関連する脳の部位が活性化していたそうです。

以上の結果から、眠る際に怒っているとその悪い感情が何時までも続くと考えられ、トラウマ(心的外傷)となるような経験をした直後には、眠らないようにすれば、トラウマになりにくいと結論しています。

私もこのところ年のせいか怒りっぽくなってきましたので、怒った後には眠らないようにしようと思います・・・。