オーラルセックスで癌!

<オーラルセックスで癌!>

 8700人から回答を得たインターネット調査(北村邦夫:「日本人の性意識・性行動調査」、2011)によると、全体の49.5%(男性54.4%、女性42.7%)がオーラルセックスを行っており、性感染症を予防するためにコンドームを使用していたのは、わずか17.2%だったそうです。
 また別の調査によると、コンドームを使わない理由は、「口でなら妊娠しない」、「口でなら性病はうつらない」という思い込みや「ゴムをつけたままは気持ち悪い」という嗜好が大きいのだそうです。

 しかし、性感染症はたとえフェラやクンニをしただけでも、逆にしてもらっただけでもうつります。
 このため厚生労働省はホームページで、オーラルセックスにより性感染症について警鐘鳴らしています(オーラル
セックス(口腔性交)による性感染症に関するQ&A 厚生労働省)

 その中で、「オーラルセックスで咽頭がん!?」も大きく取り上げられています。
 HPV(ヒトパピローマウイルス)という、子宮頸部がんなどの原因になるウイルス感染が新たな問題となっているとの事で、HPVには150以上のタイプが存在し、なかにはがんの原因となるハイリスクなタイプもあり、性器の内部にある細胞に侵入しているために、セックスを介して感染し、がんを発症させるそうです。
 HPVが原因で男性ががんを発症する頻度は、女性の場合の子宮頸がんの10分の1程度と頻度そのものは低いのですが、咽頭がんの治療後の5年生存率はステージIVの場合約40%と予後はよくありません。

 性交渉には、コンドームを忘れず、充分な注意を!