寝不足だと、甘いものを食べたくなりやがては肥満へ

<寝不足だと、甘いものを食べたくなりやがては肥満へ>

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 さて、疲れた時はもちろん、睡眠不足の時も、ついつい甘いお菓子に手が出ませんか?
 このような寝不足の時、甘い食べ物が欲しくなるのは、脳の「前頭前皮質」と呼ばれる部分の働きによることがわかりました。
これは、筑波大のミハエル・ラザルス(Lazarus, Michael)准教授らが英国科学誌イーライフ(eLife)に発表したものです。

論文タイトル: Chemogenetic inhibition of the medial prefrontal cortex reverses the effects of REM sleep loss on sucrose consumption
著者: Kristopher McEown他
科学誌名: eLife 10.7554 (Published on December 6, 2016)

 睡眠には寝入りばななどの深いノンレム睡眠と、体は休んでいても脳が活動しているレム睡眠があります。
 これまでの研究で、レム睡眠が不足すると、食べ過ぎて太りやすくなる傾向があることが分かっていました。

 そこで研究では、マウスのレム睡眠を妨げる実験を行い、同時に糖分や脂質などの摂取量を測定しました。
 すると、砂糖の主成分であるショ糖や脂質の摂取量が増加していることがわかりました。
 また、脳の前頭前皮質の活動を遺伝子操作技術を用いて抑制したところ、脂質の摂取量は増えたのに対し、ショ糖の摂取量は増加しないことから、この前頭前皮質の領域が糖分に対する欲求を担っていることが明らかになったそうです。 

 今後は睡眠不足から肥満、生活習慣病に至る仕組みを解明するそうで、健康的な食生活を行うために役立つものと期待されます。