健康と長寿には緑茶をどうぞ

<健康と長寿には緑茶をどうぞ>

 今年もいよいよ今日で最後です。
 皆様にとって2015年はどんな一年だったでしょうか?
 さて、来年からも健康に長生きするため、緑茶が有効というお話で今年を締めくくります。

 緑茶は身体にいいことは、日本人の常識といっていいと思います。
 そして、全米医学誌に日本人研究者の論文が掲載されて以来、“ジャパニース・パラドックス”として、世界的にも認められるようになってきているというお話です。

 これは、東北大学の栗山先生のグループが、全米医学学会誌Journal of the American Medical Associationに報告したものが、発端になっているようです。

 研究では、1994年に40〜79歳だった宮城県内の4万530人(男性1万9,060人、女性2万1,470人)を対象に、1995年から11年間にわたって、健康に関する追跡調査をしました。
 そして、その間に亡くなった4,209人について、1日に飲むお茶の量によって四つのグループに分け、死亡率や死因などに差があるかを調べました。
 その結果、1日にお茶を5杯以上飲むグループの死亡率は、最も飲まない1杯未満のグループに比べ、男性で12%、女性で23%低かったそうです。
 特に、動脈硬化が原因となる脳こうそくでは、お茶を多く飲む人では男性で42%、女性で62%も死亡率が低下していることが明らかになりました。
 このように、緑茶の効果は女性の場合に強く認められたのですが、どうもその背景には男性の喫煙率の高さがあるようです。
  また、このような効果は緑茶特有のもので、紅茶やウーロン茶などを飲む人では、効果は見られなかったとされています。
 
 これが元々の論文内容なのですが、英国心臓基金のEllen Mason氏は、”日本食も健康食であり、常時西洋食を摂っている人には緑茶の効果があるかどうかは疑問”、とコメントしています。
 日本での心疾患の発症率が世界で最も低いのは、日頃食べる日本食が良いのであって、それに更に緑茶を合わせて飲む事により、効果が高まるというものです。
 即ち、油分の多い西洋食を摂っている人が、慌てて緑茶を飲んでも効果があるかどうかはわからないという訳です。
 しかし、それはそれとして日頃日本食を食べ、毎日緑茶を飲んでいる我々にとって、嬉しい事であることに変わりはありません。
 来年も、日本食と緑茶で健康な一年をお過ごしくださいませ。