花粉症に効くハーブ薬

<花粉症に効くハーブ薬>


 花粉症の時期がやってきました。
 私は花粉症に無縁と思っていたのですが、どうもこのところ目や鼻がグズグズしています。
そこで、今日は花粉症で悩む人に!

 スイスとドイツの科学者らが、抗ヒスタミン薬のように眠気が起こらず、非常に有効な花粉症用のハーブ薬を開発したという話題です。

 日本を含む先進国では、実に全人口の約20%がアレルギー性鼻炎などの花粉症の患者だそうで、通常このような花粉症の治療には抗ヒスタミン薬が用いられています。
しかし、この抗ヒスタミン薬は服用すると眠くなるなどの副作用が強く、車の運転や危険な仕事をする人は飲むことができません。

 ところが、アジア及び北米によく見られるバタバーの葉のエキスが花粉症によく効き、更に抗ヒスタミン薬のような眠気を催す副作用がないことが明らかになりました。

 この報告は、フィトセラピー研究誌(journal Phytotherapy Research)に報告されたものです。

 バタバーの根は古くから治療薬として使われていましたが、最近の研究で、葉にはアレルギー反応を抑えるペタシン(petasine)と呼ばれる化学物質を多く含まれていることがわかっていました。
 これに目をつけたスイスの製薬会社(Zeller AG of Romanshorn)が、バターバーの葉から、抗アレルギー性鼻炎に有効なZe339と呼ばれるハーブ薬を開発しました。

 このバタバーエキス薬、或いは眠気が起こりにくいとされている薬のフェキソフェナジン(fexofenadine)を花粉症の患者さんに投与し、その効果と副作用について調べました。

 その結果、バタバーエキス薬及びfexofenadineを投与された患者さんでは、花粉症に対する有効率はほぼ同じであることが分かったそうです。

 次に副作用について調べたところ、fexofenadineでは3/4の人が眠気を感じたのに対し、バタバーエキス薬では1/3の割合でした。

 これらの結果から、バタバーエキス薬は花粉症に有効で、且つ抗ヒスタミン薬に比べて眠気を起こさない点、有効であると結論されています。

 なおバタバーには、肝臓障害を引き起こすpyrrolizidineアルカイドを含まれており、いいかげんな抽出法で製造されたものは危険です。
 しかしこのZe339は、人工栽培により毒性アルカロイドの含量も少なくするなどの工夫もされており、安全性も高くなっているようです。
早く市販されることを願います。