納豆のネバネバ:抗アレルギー作用

<納豆のネバネバ:抗アレルギー作用>


「水戸納豆」などで有名な茨城で、“粘らない”納豆が開発されているそうです。
フランスへの輸出を想定して開発されたものだそうですが、今日はネバネバこそが重要!というお話です。

九州大学生体防御医学研究所吉開泰信教授らによると「納豆のネバネバには抗アレルギー活性がある」と報告されています(日本食品免疫学会(JAFI))。

納豆のネバネバは、水溶性多糖類レバン(β2,6フルクタン)がその本体ですが、このレバンが、免疫反応に関与するTh1/Th2(1型/2型ヘルパーT細胞)のバランスを改善するのだそうです。

外界から身体を守るには免疫反応は必須ですが、強すぎると自分自身を攻撃するアレルギー反応などを起こしてしまいます。この免疫反応がうまく作用するためには、1型ヘルパーT細胞と2型ヘルパーT細胞のバランスが重要です。

発表によると、マウスにレバンを経口投与する実験により、レバンがTh2過剰状態を抑制してTh1/Th2バランスを改善すること、更に免疫反応の初期反応である抗原認識に関与するToll様受容体4(TLR4)が、レバンの認識に関わることが分かったそうです。

また、外界から入り込んだウイルスなどを貪食する、マクロファージから分泌されるTNFα(Tumor Nuclear Factor アルファ)や、IL-12p40(インターロイキン12 p40)の産生を誘導する活性が、レバンの方が、納豆菌体や同じネバネバ成分のγポリグルタミン酸(γPGA)に比べて強かったそうです。

マウスを用いた経口投与試験で効果が認められたレバン量をヒトに換算すると、およそ1日1パック(50g程度)で効果が期待できるということです。


ということですので、納豆はネバネバの強いものを!