IQと幸福であることとは関係ない
<IQと幸福であることとは関係ない>
入試シーズンの真っ只中ですが、もう少し頭がよかったらと残念に思っている人も多いと思います。
ところが、「長い人生を振り返ってみると、知能が高いことは必ずしも幸福につながらなかった」と考える人が多いそうです。
これは、英エジンバラ大学Alan J. Gow博士らが、英国医師会誌BMJ(British Medical Journal)に報告したものです。
研究では、高齢のスコットランド人550人について、11歳時と79歳時に知能テストを受けてもらい、同時に「人生の満足度」を調査しました。
ちなみに、この「人生の満足度」は、例えば「人生は理想的だと思うか」,「人生をもう一度やり直す事が出来ても,今の人生を選択するか」などを調査するものです。
その結果,80歳時点での人生への満足度と,11歳あるいは79歳でのIQ(知能指数)の相関関係はなく,知能が高いことと幸福とは関係しないことが示されました。
一般に現代社会では精神的能力が高く評価されていますが,この結果は「人生を乗り切るのに十分な知能さえあれば,それ以上は重要ではない」事を示しているようです。
知能が高いと,別の生活スタイルに気付いたり,より大きな業績を求めてあがくなどのマイナス面があり,そのため幸福感が低下することが考えられるそうです。
現在大問題となりつつある「うつ病」は、IQの高い人がかかりやすいといわれています。
日本古来から受け継がれている、「吾、唯、足るを知る」という考えも重要なのかもしれませんね。