スキンケア化粧品

<スキンケア化粧品>


カネボウの美白スキンケアを使うと「肌がまだらに白くなる」と、大問題になっています。

美白成分「ロドデノール」が配合された54品目が回収となるようです。
ちなみに、ロドデノールはカネボウが独自に開発している美白成分で、メグスリノキなど植物に含まれる天然成分をもとにしており、シミ・そばかすの原因であるメラニンの生成にかかわる酵素の活性化を抑制する働きがあるとされています。


さて、このようにスキンケア化粧品が話題となっている中ですが、新しいお肌のケアについての話題をお送りします。


加齢が進むと、「オートファジーサイクル」と呼ばれる細胞代謝が停止することが明らかになりました。
逆にこの機構を活性化できればお肌の若返りが可能となる訳ですが、実際にこの機構を活性化する成分もわかったそうです。

これはポーラ化成工業の研究員が、「第27回国際化粧品技術者会連盟(IFSCC)南アフリカヨハネスブルク大会」で発表したものです。


オートファジーサイクルは細胞が持つ代謝システムの1つで、細胞中の古くなったタンパク質などの要らなくなったものを膜内部に包み込み、分解するシステムです。
これにより、再び新しいタンパク質などが再生されるようになります。
実際、お肌の老化がこの機構がうまく働かなくなったためではないか、と予想されていました。

今回の研究では、まず加齢によるオートファジーサイクル停滞の仕組みを明らかにするため、各年代の女性の皮膚に存在している真皮線維芽細胞におけるオートファジーサイクルの状態を調べました。

その結果、年齢とともにオートファジーサイクルが停滞し、不要なものを包み込んだ膜構造物が蓄積していくことが分かりました
また、それによりコラーゲンなどの真皮を形作する成分の産生が低下することも確認されました。
さらに、オートファジーサイクルの停滞を引き起こした真皮線維芽細胞では、細胞のエネルギー産生に必須の物質であるニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NADH)の産生が低下することが明らかになりました。

そこで、このような停滞作用を改善させる成分を探したところ、ユキノシタアジサイ属の植物で、葉は甘茶の原料として使われるアマチャのエキスが、オートファジーサイクルの停滞を改善する作用を持つことが分かったそうです。

ポーラ化成工業では2013年秋に今回の成果を活用した化粧品を発売するとのことですが、カネボウのような問題が起こらないように、慎重に開発を進めていただきたいと願っています。