青少年のうつ病治療にテレビゲーム

<青少年のうつ病治療にテレビゲーム>


テレビゲームと聞くと、任天堂ソニーの子供用のゲームを思わせますが、今回、若年性うつ病の治療に効果的なゲームが開発されたという話題です。


このゲームは、ニュージーランドオークランド大(Auckland University)児童青年精神科医のSally Merry氏らが、英医学誌ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル(British Medical Journal、BMJ)に報告した、ファンタジーロールプレイングゲームのSPARXと云われるものです。

(論文タイトル: The effectiveness of SPARX, a computerised self help intervention for adolescents seeking help for depression: randomised controlled non-inferiority trial 医学誌名:BMJ 012; 344 doi: 10.1136/bmj.e2598 (Published 19 April 2012) 著者:Sally N Merry 他)

プレーヤーは戦士となり、画面上の火の玉を用いてネガティブな考えを吹き飛ばし、悲観と絶望の沼から世界を救いだすことが目的のゲームで、対象年齢は若年性うつが始まるとされる13〜17歳とのことです。

ゲームは7つのステージに分かれており、それぞれのステージには、「怒りの管理」「衝突の解決」「リラックス呼吸法」など、それぞれ異なる学習目標があります。

そして、各ステージをクリアするにつれ、ゲーム中の世界は徐々に不気味さを和らげ、明るい世界になって行きます。

ゲームの開発者によると、「若者たちが学習行為だと思わずに楽しめるような、魅力あるゲームで、治療を楽しくすることを目指したもの」だそうです。


さてこのゲームの効果ですが、軽度から中程度のうつ病に対して、1対1の対人カウンセリングと同程度の治療効果があり、国連(UN)のワールドサミットアワード(World Summit Awards)でイノベーション賞を獲得する程、優秀なものの様です。

今後、インターネット上で提供して、iPadやアンドロイド(Android)端末などで遊べるようにすることや、同性愛者の若者向けの特別バージョンも検討中だそうです。




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