血液型でガンのなりやすさがわかる

<血液型でガンのなりやすさがわかる>



胃の粘膜にピロリ菌が感染すると、胃がんや十二指腸潰瘍になりやすくなります。


今回、こうした体質は血液型と1つの遺伝子で決まることが東京大学の研究で分かりました。
ちなみにO型の人は、他の血液型の人よりも、十二指腸潰瘍が1.4倍できやすいそうです。


これは東京大学医科学研究所の松田浩一准教授らが、有名な医学誌ネーチャー・ジェネティクス誌に発表したものです。
(医学雑誌名:Nature Genetics 44, 430–434 (1 April 2012)  論文タイトル:A genome-wide association study identifies two susceptibility loci for duodenal ulcer in the Japanese population  著者: Chizu Tanikawa, Koichi Matsuda他)


ピロリ菌は、日本人の大人のおよそ半数が感染しているとされ、胃がんや十二指腸潰瘍の原因となっています。
特に私のような団塊の世代の人は、ほとんどの人がピロリ菌を持っており、胃がんの検診項目になっているほどです。


ところで、胃の粘膜にピロリ菌が感染すると、胃がんになりやすい人と、十二指腸潰瘍になりやすい人がいることがわかっています。

そこでこの研究グループは、胃がん、十二指腸潰瘍患者、および健康な人3万4000人の遺伝情報を分析し、どちらの病気になりやすいかを調べました。

すると、胃がんや十二指腸潰なりやすさは、血液型と細胞の増殖に関係するPSCA と呼ばれる遺伝子によって決まることが分かりました。

このPSCA遺伝子は3つの型に別れますが、このうち胃がんになりやすい遺伝子型で血液型がAの人の場合では、十二指腸潰瘍になりやすい遺伝子型で血液型がOの人に比べて、胃がんになるリスクが1.8倍に高まっていました。

また、その一方で、十二指腸潰瘍になるリスクは3分の1と低くなっていたということです。


さらに、日本人では、胃がんになりやすい型のPSCA遺伝子を持つ人の割合が、欧米人よりも多いということで、日本人に胃がんが多い理由の一つと考えられます。


将来はこのような遺伝子を調べることで、胃がんへのなりやすさが分かり、予防や早期発見につなげられると期待されています。


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