放射線 副作用緩和 ワイン

放射線治療の副作用緩和に、ワインが有効>



 放射線治療の副作用としては、食欲不振、倦怠感、そして皮膚の変化が一般的です。

 この皮膚への変化は、照射開始後に、照射部位の皮膚に、発赤、乾燥、易刺激性、日焼けなどがおこることがあります。



 さて、このような放射線治療後の皮膚に対する不快感が、ワインを飲めば改善するそうです



 これは、イタリアの研究者が、米国放射線がん治療学会誌 American Society for Radiation Oncology (2009, August Issue)に報告したものです。



 論文によりますと、乳がん放射線治療を受けている患者さんが、1日グラスワイン1杯を摂ると、その2/3の患者さんで皮膚に現れる副作用を軽減するとされています。


 放射線照射による副作用を軽くするために、様々な薬が投与されますが、高価であったり、またそれ自体が副作用を示すことがあります。

 また、このような副作用を軽減する薬剤は、同時に乳がんに対する抗がん作用自体も弱めることが危惧されています。



 そこで、イタリア・カトリック大学のVincenzo Valentini博士のグループは、放射線による副作用をワインが緩和するかどうかを調べました。


 研究では、348名の乳がん患者さんを、受けた放射線の量にしたがって3群に分けました。


 その結果、放射線治療を受けた日にワインを飲んだ患者さんでは、飲まなかった人に比べて副作用の出現率が少なく、急性毒性の程度を示す指標もかなり低くなっていることが明らかになりました。

 また、1日1杯のワインを飲んだ患者さんでは、皮膚への毒性症状の発症は13.6%と、ワインを飲まなかった人38.4%に比べて1/3に低下していたそうです。


 そして重要なことに、放射線治療による抗がん活性は低下しておらず、逆に抗がん作用が増強している例もあったと述べられています。



 以上の結果から、放射線治療後にワインを飲むのは気分転換にもなり、患者さんにとって有効な方法ではないかとされています。

 そしてこの研究を契機に、ワインに存在する、放射線療法の副作用を軽減する成分に関する研究が盛んになると期待されています。



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