ビタミンDの値が低いと、喘息が悪化する。
<ビタミンDの値が低いと、喘息が悪化する。>
大型連休の真っ最中ですが、皆様はどのようにおすごしでしょうか?
さて今日も、健康に関する話題をお送りします。
ご存知のように、喘息は、炎症によって気管支などの空気の通り道(気道)が狭くなる病気のことです。
突然起こる呼吸困難や咳などの苦しい発作は、ときに命に関わることさえあります。
現在、喘息患者数は世界で3億人、日本では400万人もいらっしゃり、喘息が原因で亡くなる方も日本国内だけでも、例年4,000〜5,000人と報告されています。
このように喘息は何とか治療したい疾患のひとつですが、最近の研究によると、ビタミンD量が不十分だと、喘息が激しくなることが報告されました。
この報告は、ハーバード大学医学部のJuan Celed?n博士らが、米国呼吸器治療の専門誌American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine 2009, May issue)に報告したものです。
今までも、試験管内の実験でビタミンDが呼吸器の働き助けることが示唆されていましたが、今回は実際の喘息の子供を対象として明らかになったものです。
研究では、喘息の発生率が高いコスタリカに住む、喘息症状を持つ子供616名を対象に、アレルゲン感受性試験や肺機能検査、及び血液中のビタミンD値を調べました。
その結果、ビタミンD値の低い子供ほど、激しい喘息で過去入院したり、過活動性の呼吸症状などでステロイド吸入療法が必要になったりしている事がわかりました。
またこれらの子供は、また粉塵などに対するアレルギー性のマーカーの値も高い事がわかりました。
即ち、ビタミンD値が低いほど、重症の喘息になるリスクが高いことが明らかになった訳です。
そして、この結果から喘息の改善にビタミンDの摂取が有効で、将来はビタミンDサプリメントを使用する治療法が行われる可能性が高いと述べられています。
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