ブロッコリーが、胃潰瘍や胃がんを予防
1日に約70gのブロッコリーの新芽(スプラウト)を食べると、胃潰瘍や胃がんのリスクも軽減されるそうです。
これは、東京理科大学教授の谷中昭典博士らが、医学誌「Cancer Prevention Research(癌予防研究)」〔2009年4月号〕に発表したものです。
これまでにも、ブロッコリーを摂取すると、食道癌、膀胱癌、皮膚癌、肺癌をはじめ多数の癌のリスクが低下することが示されていました。
今回の報告で、さらに胃癌予防にも有用である事が加わった訳です。
この予防効果をもたらしているのは、ブロッコリーに含まれるスルフォラファン(sulforaphane)という成分だそうです。
既に、スルフォラファンが胃がんの原因と言われているヘリコバクター・ピロリ菌(H. pylori)を殺菌する効果があることがわかっていました。
そこで今回の研究では、スルフォラファンの豊富なブロッコリー・スプラウトの摂取によっても、ピロリ菌が減少させるかを調べました。
米国ではピロリ菌の感染率が25〜30%であるのに対し、日本では90%と、非常に高い感染率です。
そこで今回の研究では、ピロリ菌に感染した日本人48人を対象に、半数の人には1日70gのブロッコリー・スプラウトを、残りの半数にはスルフォラファンを含まないアルファルファ・スプラウトを摂取してもらいました。
その結果、8週間後には、ブロッコリー群にはピロリ菌の感染レベルに有意な低下がみられましたが、対照のアルファルファ群には低下が認められない事がわかりました。
歯でかんで、プロッコリーの細胞が壊されたときに初めてスルフォラファンが形成されるのですが、それによって肝臓から発癌物質を不活性化させるのに重要な酵素が産生される、と考えられるということです。
と云うことですので、皆様、食事の際には、プロッコリーを沢山おめしあがり下さいね。
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