ウツや不安症だと、肥満になりやすい。

<ウツや不安症だと、肥満になりやすい。>


肥満大国の米国では肥満率は約30%だそうですが、ウツ病の人の数も非常に多く、ウツ症と肥満の間に何か関係があるのではないかと考えられてきました。

即ち、ウツなどの精神的な問題を抱える人は肥満にもなりやすく、またその逆も真ではないか、と言われています。

そこで今回は、改めて抑ウツの人は体重が増えやすいことが確認された、と言うニュースをお送りします。

これはロンドン大学ユニバーシティ・カレッジのMika Kivimaki博士らが、生物学誌のBMJ, 2009; vol 339: p b3765(オンライン版)に報告したものです。

研究は、1980年代中頃35歳から55歳だった英国公務員4,363名を、約20年間追跡したものです。
ちなみに、調査開始時には、肥満ではない人が対象になっていたそうです。

そして追跡期間19年中に3回、精神上の問題点と共に、体重、身長、肥満指数(BMI)などを測定しました。

その結果、抑ウツ、不安といった精神的に不安定な人では肥満になる傾向が強く、このような精神的な問題の無い人の約2倍の頻度で肥満が発生している事が分かりました。

逆に「肥満になった人は精神的に不安定」というような事は、今回の研究では特に明らかにはなりませんでしたが、以前の研究では「肥満の人はウツになりやすい」ことが明らかにされています。

抑ウツ状態では、食べる量が増え、また運動量も減るというのは一般的によく見られる現象です。
一方、肥満には悪いイメージがつきまとうので、それで抑うつが誘発されると、この研究者らは述べています。

即ち、精神的な安定を持てばスリムな体が維持でき、またスリムな人は精神的に安定でウツになりにくいと言う事のようです。


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