カフェインは、アルツハイマー痴呆に有効

<カフェインは、アルツハイマー痴呆に有効>

ついこの前、お正月だったのに、早くも3月ですね。
今シーズンの新型インフルエンザもどうやら終了のようですので、一安心
です。

さて、このところカフェインに関する話題が豊富です。
眠気防止や頭痛に効く事は昔から知られていますが、それ以外に腎性浮腫、
高血圧、そして最近では、肥満防止にもよいと評判になっています。

今回更に、カフェインが、アルツハイマー痴呆を改善することが報告され
ていますので、その話題です。

この報告は、南フロリダ大学Gary Arendash氏らが、アルツハイマー病専門
誌Journal of Alzheimer's Disease (2009, July 5 online edition)に発
表したものです。

1日500mgのカフェイン(コーヒー約5杯分;ヒトの体重に換算した値)を、
毎日アルツハイマー痴呆症状を呈したマウスに与えた所、症状が大幅に改善
することが分かりました。

そして2ヵ月後には、このマウスは、痴呆症状の無いマウスと同等の記憶力
にまで戻ったそうです。

カフェイン摂取マウスを詳しく調べた所、アルツハイマー痴呆の原因と考え
られているベーターアミロイド蛋白の血液中レベルが、約半分に低下してい
ることが明らかになりました。

この研究者らは、「ベーターアミロイドを作り出す脳内の炎症を、カフェイ
ンが抑制する」事が、その理由と考えているようです。

また、人を対象とした研究でも、高齢者のベーターアミロイドをカフェイン
が下げることを、この研究者らが報告しています。


ちなみに1日カフェイン500mgの摂取量についてですが、通常は問題を起こさ
ない量ですが、高血圧の人や妊娠中の人では注意が必要です。

いずれにせよ、今回の発見は、カフェインがアルツハイマー痴呆の治療のひ
とつとなりうることを示している訳で、今後の進展に期待されます。


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