未婚の母が世界中で急増中 - Dr.ハセの健康情報

＜未婚の母が世界中で急増中＞

ちょっと古い話ですが、女優の宮沢りえさんが、いわゆる"出来ちゃった婚"で、女の子を出産しました。
りえちゃんの場合は未婚出産ではありませんが、世界中で未婚で出産する女性の数が急増しているというニュースです。

この報告は、米国疾病管理予防センター（CDC）が発表したレポート「Changing Patterns of Nonmarital Childbearing in the United States（米国における未婚出産パターンの変化）」で、米国では現在、出産の40％が未婚女性による出産で、それもティーンエイジャーではなく20代の女性に多いことが明らかにされています。

レポートを作成したCDC生殖統計部門長のStephanie J. Ventura氏によると、未婚出産は1990年代半ばから2002年までは大きな変化がなかったのですが、2002年から2007年にかけて急増しているそうです。

そして、米国では1980年には未婚出産の比率が18％でしたが、2002〜2007年の間に26％増加していると述べられています。

この増加傾向は米国だけでなく、他の先進工業国についても同じように急激な増加が認められているようです。

さらに、
・米国よりも未婚出産の比率が高い国は、アイスランド（66％）、スウェーデン（55％）、ノルウェー（54％）、フランス（50％）、デンマーク（46％）、英国（44％）。
・米国よりも未婚出産の比率が低い国は、アイルランド（33％）、ドイツ（30％）、カナダ（30％）、スペイン（28％）、イタリア（21％）、日本（２％）。
・米国では、未婚出産は20代前半に最も多く、18歳未満および35歳以上で最も少ない。
・10代で出産する人の多くが未婚であり、15〜17歳では93％、18〜19歳では84％が未婚出産。
・20代女性では45％が未婚出産。20〜24歳では、2002年の52％から2007年には60％に増加。25〜29歳では2002年の25％から2007年には33％に増加した。
・未婚出産は、ヒスパニック系の女性では1,000出産当たり106、黒人では同72、白人では同32。
とされています。

その理由は明らかにされていませんが、未婚での出産が社会的に不名誉なことではなくなったのが１つの要因であると考えられているようです。

しかし、未婚女性の分娩では出生児の低体重、早産および乳児死亡のリスクが高いことが知られています。

また、子どもの福祉面の問題も指摘されており、若い世代には、避妊に関する教育とともに出産に伴う責任についても、もっと教育が必要であると述べられています。

米国に比べて日本はまだまだ状況のようですが、米国の後追いが起こらない事を祈ります。

□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□

今日の話題は如何でしたか？

・既刊号は、ホームページ「http://www.drhase.info/」をご覧下さい。

・メールマガジンをお届けしています。ご希望の方は、上記ホームページより登録なさってください。

・また、情報交換の場として、「http://d.hatena.ne.jp/Drhase/」のコメントコーナーもご覧下さい。