妊婦さんがコーヒーを飲んでも安全!

<妊婦さんがコーヒーを飲んでも安全!>


 コーヒー好きの妊婦さんに朗報です。
 以前から、コーヒーなどの含まれているカフェインをたくさん摂ると、未熟児出産のリスクが高まり、子供も低体重児になりやすいといわれていました。

 しかし、最近行われたデンマークの調査によると、適当量のカフェインを摂る限り、出産や子供には特に悪い影響を与えないことが確認されましたので、お知らせします。

 この報告は、オルフス大学の研究者らが、英国医学誌 British Medical Journal (2008, July issue)に報告したものです。

 一般に、妊婦さんは1日300mg以上のカフェインを摂らないようにとされています。
 これはコーヒーに換算すると、1日3カップ、紅茶だと6カップ、コーラ8缶、チョコレートだと8枚に相当する量で、すくに300mg位はオーバーしそうです。

 そこで、この研究者は、妊娠20週以内の1207名の健康な妊婦さんを対象に、コーヒー摂取量と妊娠時の問題発生について調べることにしたそうです。

 研究では、これらの女性の半数に通常のコーヒーを、残りの人にはデカフェコーヒーを飲んでもらい、早産や低体重児のリスクを比較しました。
 なお、分析時には、妊婦さんの年齢、妊娠前の体重、喫煙歴なども考慮して解析したそうです。

 妊娠期間や新生児の体重などを調べたところ、コーヒーを飲んだ人も、デカフェコーヒーと飲んだ人も差が認められない事が明らかになりました。

 カフェインを摂った人では、未熟児出産率は4.2%、妊娠期間の短縮は4.5%でした。

 一方、デカフェ群では、未熟児率は5.2%、低体重は4.7%でした。

 以上の結果から、カフェイン摂取群とデカフェ摂取群には特に差が見られなかった、と結論されています。

 とくに、妊娠後期では、未熟出産及び低体重児の発生率にはカフェインの影響は見られず、適当量のカフェイン摂取する限り、出産時の問題は特に発生しなかったとされています。

 以上の結果から、1日300mg以下のカフェイン(コーヒーカップ3杯)は、例え妊婦さんでも安全な量とされています。

 但し、喫煙の場合には、カフェイン摂取は低体重児の発生率を上げていたということですので、タバコはやはりいけません。ご注意を!


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