コーヒーは不妊の原因

<コーヒーは不妊の原因>


コーヒー好きの女性は多いと思いますが、コーヒーを飲み過ぎると、妊娠などに問題を起こす可能性があることが報告されています。
子供が欲しいのに、コーヒーが原因で出来ないのは残念ですので、取り上げてみました。

これは、オランダ・ラドボンド大学のBea Linsten博士が、バルセロナで開かれた2008年度欧州妊娠・発生学会議にて報告したものです。

 研究は、1985年―1995年の間に、オランダ国内で体外妊娠治療を受けた女性9000人を対象にして、妊娠に関係ありそうな生活習慣などを聞き取り調査しました。

 その結果、1日4杯以上コーヒーを飲む人では、妊娠する率が26%低下することが明らかになりました。
 さらに、1日20杯以上もコーヒーを飲む女性では、妊娠頻度は大幅に低下していたそうです。

 コーヒーに含まれるカフェインは、副腎髄質を刺激してカテコールアミンというホルモンの放出を増やします。
 大量のカテコールアミンは子宮から胎盤へ血液を送る血管を収縮させますので、必要な量の酸素が胎児に届かなくなってしまいます。
また、カフェインが直接胎児や乳幼児に作用すると、頻脈や不整脈が起こります。
 妊娠中のカフェインの1日摂取量が300mg程度なら特に問題はなさそうですが、800mg以上になると、流産や死産、胎児の発育遅延、そして乳幼児突然死症候群の発生率が3〜4倍も多くなります。

 従って、妊娠を希望する人はあまり多くのコーヒーは止めて、カフェイン量としては1日300mg以下にするのがよさそうです。

 また、週3回以上飲酒する人では、コーヒー摂取過剰の人と同様の不妊のリスクがあることが確認されました。
 さらに、1日1箱以上タバコを吸う人や肥満の人では、大幅な妊娠率の低下が見られました。

 そして、体外受精治療を3回受けた36歳の女性の場合、喫煙、飲酒、コーヒー、肥満の条件が重なっているは、自然妊娠する頻度は5%以下にまで低下すると、述べられています。

 一方、このような人が、体重を減らして禁煙し、カフェインやアルコールを飲み過ぎない様にすると、妊娠の可能性は15%まで回復するということです。

 以上のように、妊娠するためには、健康な生活習慣を保つことが重要であるとされていますが、その一方で、この研究はあくまでも体外受精を希望している女性についての結果であって、全ての女性に当てはまるかどうかは不明、とする専門家もいるようです。

 しかし、だからといって、その様なリスクを犯す必要はありませんので、妊娠を希望される方は是非とも生活習慣の見直しを・・・。


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