マルチビタミンの過剰摂取は、前立腺がんリスクを増大させる！

● マルチビタミンの過剰摂取は、前立腺がんリスクを増大させる！

　サプリメント愛好者にとって、ショッキングな話題です。
　マルチビタミンを過剰に摂取すると、男性の前立腺がんのリスクが増大する
という報告です。
　これは、米国立癌研究所NCIのMichael F. Leitzmann博士らが、医学誌「Journal
of the National Cancer Institute」（May, 16, 2007）に報告したものです。

　この研究は男性約30万人を対象に聞き取り調査した結果をまとめたもので、
12カ月のマルチビタミン摂取した後の6年間に発症した前立腺癌の頻度を調べ
ました。
　その結果、　週7回以上マルチビタミンを摂取すると進行前立腺癌のリスク
が32％増大し、また前立腺癌による死亡リスクは約2倍になるということです。
　とくに、前立腺癌の家族歴のある男性や、セレン、ベータカロテン、亜鉛な
ど微量栄養素のサプリメントを摂っている男性に特に強くみられる事がわかり
ました。

　この報告は、2年前に報告された米国癌協会（ACS）の結果と一致しており、
サプリメント関係者の間で大反響を巻き起こしています。ちなみに、ACSの報
告は男性約50万人を18年間追跡したもので、月15回以上マルチビタミンを摂取
する男性では前立腺癌による死亡率が高い、としていました。

　実は、既に米国ではマルチビタミンの効果は否定的となっており、マルチビ
タミンの使用は妊婦さんなどの特殊な場合以外は推奨されていません。
　通常は、食事などから自然にビタミン類を摂るのが良いとされていますので、
先ずは食事の見直しが重要と思います。

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