トマトの果皮に、アトピー性皮膚炎の有効成分!

● トマトの果皮に、アトピー性皮膚炎の有効成分!


 このところ、アトピー性皮膚炎についてはあまり話題とならなくなりました。
 しかしこれは新聞や雑誌などが、新しい情報がないために取り上げなくなっ
たためで、患者さんがいなくなったのではありません。今も多くの人が、アト
ビーで悩んでおられるのです。

 そこで今回は、トマトの抽出物に、アトピー性皮膚炎に対する効果が確認で
きたというニュースです。

 キッコーマンが、東北大学との共同研究で見つけたもので、日本農芸化学
大会で発表されたものです

 以前からキッコーマンは、アレルギー反応を抑える効果のあるポリフェノー
ル「ナリンゲニンカルコン」を含有したトマト抽出物について、研究を進めて
いました。

 このナリンゲニンカルコンは、トマトの果皮に含まれるトマト特有のポリフ
ェノールで、既にスギ花粉症や通年性アレルギー性鼻炎などのアレルギー症状
を緩和することがわかっていました。

 今回は、それに続いて「アトピー性皮膚炎」に対する効果を動物試験で調べ
たものです。

 実験では、ダニ抗原によって作成したアトピー性皮膚炎モデルマウスに、ト
マト抽出物あるいはナリンゲニンカルコンを摂取させました。

 次いで、アトピー性皮膚炎の特徴である、ひっかき回数、経表皮水分蒸散量、
皮膚炎症状などの症状変化を調べました。

 その結果、トマト抽出物、ナリンゲニンカルコンを摂取すると、これらの各
スコアが低下し、アトピー性皮膚炎の症状緩和することがわかりました。
 特に、ナリンゲニンカルコンの摂取の試験では、アレルギーの指標となる血
清IgE(免疫グロブリンE)の上昇が抑制されることが確認できたそうです。

 これらの結果より、トマト抽出物はアトピー性皮膚炎マウスの症状を緩和す
る効果があり、その効果はトマト抽出物に含まれるナリンゲニンカルコンが関
与している可能性が高い事がわかったというわけです。

 トマトを好きでない人も多いようですが、いろいろと身体に良い成分が含ま
れていますので、是非積極的にお召し上がりください。

□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□

 今日の話題は如何でしたか?

 ・既刊号は、ホームページ「http://www.drhase.info」をご覧下さい。

 ・メールマガジンをお届けしています。ご希望の方は、上記ホームページよ
  り登録なさってください。

 ・また、情報交換の場として、「http://d.hatena.ne.jp/Drhase/」のコメ
  ントコーナーもご覧下さい。