揚げ物の発がん性を減らすには、油温を下げる。
● 揚げ物の発がん性を減らすには、油温を下げる。
てんぷらやポテトチップなど、油であげたものは私の好物の一つですが、以
前からこのような炭水化物の多い食品を油であげる際にアクリルアミドが出来、
大量に食べると発がん性や神経性疾患をひき起こすのではないかと心配されて
います。
今回、このような食品を油で揚げる際、油の温度を10度下げると、アクリ
ルアミドの生成量が半分以下に減らす事が出来ることが分かりました。
これは厚生労働省研究班(研究班主任研究者:今井俊夫国立医薬品食品衛生
研究所室長)が報告したもので、「高温で揚げ続け過度に褐色化が進む状態は、
避けた方がいい」と指摘しています。
アクリルアミドは主に合成樹脂や合成繊維の原料として用いられているもの
ですが、短期間これに触れたりすると、眼、皮膚、気道を刺激したり、中枢神
経系に影響を与えることがあります。
また長年摂取した場合には、神経系に影響を与え、末梢神経を損傷すること
があります。また、発がん性を高め、遺伝性の遺伝子損傷を引き起こす可能性
が指摘されています。
一方、本年4月にスウェーデン政府は、炭水化物を多く含むイモ等を焼いた
り揚げたりすることにより、アクリルアミドが生成されるという発表を行って
いました。
これを重く見た厚労省が、加工食品中のアクリルアミドの調査行っていたも
ので、今回の発表につながったわけです。
その中で、特に消費者に対しては、1)十分な果実、野菜を含む様々な食品
をバランスよく取り、揚げ物や脂肪食の過度な摂取を控えること、2)炭水化
物の多い食品を焼いたり、揚げたりする場合にはあまり長時間、高温で調理し
ない事、などの注意を喚起しています。
また、厚労省のホームページには、アクリルアミドの生成を抑制できる調理
法が掲載されていますのでご覧下さい。
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