夜食すると太る:その仕組みが明らかに!

● 夜食すると太る:その仕組みが明らかに!

「夜食をすると、太りやすくなる」、とよく言われます。確かにその傾向があ
るのは、皆様異論がないと思いますが、その理由となるとハッキリしてはいま
せんでした。
 今回は、そのメカニズムが明らかになったというお話です。

 これは、日本大薬学部の榛葉繁紀講師らが、一流科学誌である米国科学アカ
デミー紀要(Proceeding of the National Academy of Science)に報告したも
のです。

 生体リズムを刻む体内時計を調節している「BMAL1」と呼ばれるたんぱ
く質は、昼間は体内でほとんど作られず、深夜になると増えるものだそうです。
 また、細胞内にこのBMAL1量が多いと脂肪の量も多くなることに、研究者
らは注目しました。

 そこで遺伝子操作を利用して、BMAL1を持たないマウス細胞を作り、脂
肪の蓄積の様子を調べました。
 その結果、この細胞にインスリンなどを加えて、栄養過剰の状態にしても、
細胞内の脂肪は増えない事が分かったそうです。

 逆に、BMAL1をはほとんど作らない細胞に、BMAL1を大量に作らせ
るように遺伝子操作を施したところ、細胞内には脂肪が蓄積される事が分かり
ました。
 さらに、BMAL1は脂肪酸コレステロールの合成を促進していることも
確認できたため、BMAL1が脂肪の蓄積に必要だと結論づけたそうです。

 研究者によると、体内のBMAL1量は午後10時から午前2時ごろが最高
となり、最も少ない午後3時ごろの約20倍に達するそうですので、これをも
とに夜遅くの食事を避けれるようにすれば肥満予防が可能ではないかという事
です。

 やっぱり、夜食はよくないようですね。


□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□

 今日の話題は如何でしたか?

 ・既刊号は、ホームページ「http://www.drhase.info」をご覧下さい。

 ・メールマガジンをお届けしています。ご希望の方は、上記ホームページよ
  り登録なさってください。