がんに効くとされる健康食品を、厚労省研究班が検証
● がんに効くとされる健康食品を、厚労省研究班が検証
がん患者さんの半数が何らかの代替療法を行い、またそのほとんどの人が健
康食品やサプリメントを摂取しているといわれています。
がん患者さんやその家族は、ワラにもすがる思いで、健康食品やサプリメン
トをお求めになるのですが、本当に健康食品が効くという科学的な根拠は殆ん
どなく、逆に効かないという根拠も得られていないが実情です。
つい最近には、キノコの一種アガリクスを使った「キリン細胞壁破砕アガリ
クス顆粒」という製品が、動物実験で発がん作用が認められたことが発表され
ており、逆にがんを発生させる可能性すらあります。
また、肝障害や間質性肺炎などの副作用を起す製品が、以前発売されていた
事もよく知られています。
そこで、これらの健康食品にがんを抑える力が本当にあるかどうかを調べる
臨床試験を、厚生労働省の研究班(主任研究者=住吉義光・四国がんセンター
病棟部長)が取り組むこととなりました。
四国がんセンターなど国内の5〜6施設が参加して、3月から、ごく早期で
すぐに治療を始める必要がない前立腺がんの患者さんの協力を求めて実施する
ということです。
この調査では、がん患者さんがよく利用するキノコ類の健康食品をとっても
らい、その前後で、がんの進行度の指標となる前立腺特異抗原(PSA)の値
がどう変わるか、また肝機能異常といった副作用が起きないかを調べることに
なります。
健康食品やサプリメントの抗がん効果を人間で検証する試みは、これまでほ
とんどなかっただけに、非常に注目される調査です。
一日も早く、調査結果を知りたいと願っています。
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