関節炎治療薬と相互作用するサプリメントに注意!
●関節炎治療薬と相互作用するサプリメントに注意!
関節炎で悩む人の多くがサプリメントを摂っており、関節炎患者さんの約半
数が何らかのハーブ系サプリメントを過去6ヶ月間に使ったことがあるそうで
す。
しかし、これらの方の殆んどは処方薬や一般薬も同時に服用されていますが、
そのうちの3/4の人は、自分の飲んでいるものが他の薬の作用に影響を及ぼす
ことを知らなかったという事です。
これは英国の病院に通院している238名の関節炎患者について調べたもので、
オックスフォードニューフイルド整形外科センターのWendy Holden博士が、リ
ウマチ疾患年報(Annals of The Rheumatic Diseases, 2005; vol 64: pp 790)
に報告しています。
研究では処方薬と何らかのサプリメントを併用しているかどうか、また併用
した場合の効果について調べました。また、自分の服用しているサプリメント
と、薬との相関作用についての知識についても調べたそうです。
その結果、過去6ヶ月にサプリメントを摂ったことのある患者さんは44%にの
ぼり、そのうちの1/3は魚オイルを、また1/5がグルコサミン或いはコン
ドロイチンを摂っていました。
グルコサミンやコンドロイチンは炎症による関節炎を抑えることが分かって
いますが、通常これらは関節炎治療薬との相関作用がなく、安全とされていま
す。
しかし、今回の調査によるとそのうちの10名の患者さんは、通常よく使われ
る関節炎治療薬と相関作用が生じていたということです。
また、リウマチ性関節炎の第一選択薬としてよく用いられるメソトレキセー
トを摂っていた120名の患者さんのうち5名が、エキナセアを摂った場合には
肝障害の危険度が上昇していました。
更に、非ステロイド性抗炎症薬を飲んでいる患者さんの10%は、出血の症状
が出やすくなるリスクが高まっており、特にギンコバエキス、ニンニク及び
devil's claw などのサプリメントを摂った場合にはそのリスクが高くなって
いたということです。
その一方で、通常の抗炎症薬治療が余り効かなかった患者さんに対して、オ
メガ3omega-3-rich salmonのような抗炎症作用を有するサプリメントが非常
に有効なことが認められたそうです。
従って、サプリメントと処方薬を同時に服用すると、処方薬の効果を打ち消
すなどの悪い点だけでなく、うまく合わせると非常に効果が高まることもあり
得るということです。
ただし、この場合もやはり副作用の危険性も伴いますので、医師や薬剤師の
管理下に服用する事が重要だと思われます。
皆様も充分にクスリとの飲み見合わせにご注意ください。
△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△
<心に効く、言葉のサプリメント>
「本当に自分がやりたいこと、何にも増して好きなことなら、
人がどう思おうとたいした問題ではありません。」
【前田義子(デザイナー)】
□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□
今日の話題は如何でしたか?
・既刊号は、ホームページ「http://www.drhase.info」をご覧下さい。
・メールマガジンをお届けしています。ご希望の方は、上記ホームページよ
り登録なさってください。
・また、情報交換の場として、「http://d.hatena.ne.jp/Drhase/」のコメ
ントコーナーもご覧下さい。