グルコサミン:変形性関節症の治療に有効

● グルコサミン:変形性関節症の治療に有効


 変形性関節症は、関節軟骨に老化や変性が生じ、それに肥満による過体重や
代謝障害が加わって、関節が変形し、疼痛や機能障害をきたす疾患です。
 関節リウマチとは原因が異なるのですが、やはりその苦痛は大変なものがあ
ります。
 この変形性関節症の治療薬としては、患部の炎症を抑えるだけではなく、関
節の構造自体を改善して、病気の進行を遅らせることができる薬(DMOAD、
disease modifying drugs for osteoarthritis)が期待されています。
 今回、サプリメントとして人気のあるグルコサミンが、その基準を満たし、
治療効果が実証されたというニュースです。

 これはベルギーLiege大学のOlivier Bruyere氏が、米国サンアントニオ
開催された2004年度米国リウマチ学会で報告したもので、グルコサミンが変形
性関節症に対するDMOAD基準値に合致していることがわかりました。

 今回の調査は、以前行われた二つの報告を再調査したものです。ちなみに被
験者数は、試験開始時点で計414人、終了時点では計259人で、グルコサミン投
与量は1日1,500mgでした。

 ところで、DMOADの基準に合格するには、関節スペースの狭窄、痛み、機能の
3点を改善する必要があり、更に治療効果がプラセボ偽薬以上であることを示 
さなければなりません。
 そこで、プラセボ偽薬と比較したところ、プラセボでは“治療反応者(効果
のあった人)”は41人(32%)だったのに対し、グルコサミンを投与した群で
は71人(53%)で、グルコサミンの効果が確認できました。
 この結果は、グルコサミンを服用すると“効果が現れない治療失敗者”にな
る危険率が0.68倍にまで低下し、治療効果が期待できるとされています。

 以上より、グルコサミンはDMOADの基準を満たし、単なるサプリメント以上
の効果が証明されたものといえます。

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<心に効く、言葉のサプリメント

 「正論では革命をおこせない。革命をおこすものは僻論(へきろん)である」
                              (西郷隆盛

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