多くのサプリメントに、目に障害を与える副作用

● 多くのサプリメントに、目に障害を与える副作用


 ハーブや栄養サプリメントを使用すると、目に何らかのダメージを与える場
合があるという話題です。
 視力や目の障害の回復をうたったサプリメントにも、そのような危険性があ
るということですので、気になる報告です。

 これは米国オレゴン健康科学大学のFrederick Fraunfelder博士らが、米国
科学誌(American Journal of Ophthalmology, October 2004)に報告した
ものです。

 研究では、世界保健機構WHO、米国食品医薬品局FDAおよび国立副作用研究所
などにある、1976年以来報告があった有害事象のデータベースを検索し、ハー
サプリメントの利用が原因と見られる眼科領域での副作用を調べました。

 その結果、国内でも人気のあるカモミールイチョウ葉エキス、甘草、ニア
シン、ビタミンA、エキナセアなどが、目に傷害を与えていた事がわかりました。

 特にこれらのサプリメントを過剰に服用した場合、問題を生じやすいという
ことです。

それによりますと
 ・人口日焼けに使われるカルチノイド(カンテキサンチン,Canthaxanthine)
  を使用したものでは、水晶体や網膜の障害を起したことが30例報告。
 ・目の痒みを取るためにカモミールを目につけた場合、重大な複合症状がで
  た例が7例。
 ・風邪やインフルエンザに効くエキナセアでも、7例で目の障害が報告。
 ・甘草を服用した場合では5例で一時的な失明があり、またニアシンでは71
  例で目のトラブルが生じていた。
 ・高容量のビタミンAは特に目に対しては問題を生じやすく、またイチョウ
  葉エキスでは眼底出血の原因となった例があった。

 ハーブやサプリメントは自然の産物ですので、副作用がないと考えている人
が多いようですが、この結果からも、やはり過剰量をとった場合などには色々
と問題が生ずる事が示されたわけです。

 また、以前話題として取り上げたように、サプリメントを服用している人の
約40%は担当医師にその事を話していないようです。
 サプリメントは、服用中の処方薬と相互作用することも考えられますので、
医師や薬剤師に“自分はサプリメントを摂っている”と伝える事が重要です。
 そして、今回の報告にあったように、特に眼科にかかっている人も、担当の
医師と充分相談されることが大切です。

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<心に効く、言葉のサプリメント

 あれがあったら出来たのに。これがなければよかったのに・・・。
 後悔することは多々ありますが、何時までもそんなことに捕われていたら、
 貴重な時間がもったいないですね。

 「人生は、できることに集中することであり、
  できないことを悔やむことではない。」 (スティーブン・ホーキング

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