献血者した人の1%に健康被害

献血者した人の1%に健康被害


 私の友人に、趣味といったら変ですが、献血をいつもしている人がいます。
 なかなか真似のできない立派な行為なのですが、この献血自体にもいろいろ
と問題があるようです。

 日本赤十字社の調べによりますと、献血をしたために、めまいや気分が悪く
なる血管迷走神経反応(VVR, vaso-vagal reactions)などの健康被害に遭っ
た人が、献血者全体の約1%にあたる計28万3,664人に上ることがわかりまし
た(99〜03年度の集計)。

 このうち軽症のVVRが全体の約7割を占め、19万8,830人で、次いで皮下
出血の6万2,599人が多く、重症のVVRも7,108人いたということです。
 なお、この5年間の献血者数は2,910万8,060人で、健康被害の発生率は0.97%
となっています。

 この調査結果は、厚生労働省献血による健康被害者の救済制度を創設する
ための専門家で作る懇談会の場で、日赤が健康被害の実態を報告したものです。

 今までも献血による健康被害者には、日赤が見舞金などを出して対応してい
ました。
 しかし、明確な被害認定基準がないため、公的な救済制度を望む声が強まっ
ており、今後被害実態を分析し、救済制度の仕組みなどを検討するとのことで
す。

 ところで、VVRは針を刺すことをきっかけとして、迷走神経(心拍を遅く
し血管の緊張を緩める神経)が緊張状態になる為に起こる“献血の副作用”で
す。
 採血中または採血直後に出現し、血圧低下、徐脈になり、軽症の場合はであ
くび・気分不良・顔面蒼白・冷汗・悪心・嘔吐が、また重症では意識消失・痙
攣が起こる場合があります。

 献血がはじめてで不安や緊張があったり、あるいは睡眠不足の人が罹りやす
いものですので、献血をされる際は充分に体力がある状態で、リラックスして
行うようになさってください。

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<心に効く、言葉のサプリメント

 新潟中越地震で被害に遭われた方には、心より御見舞い申し上げます。
 そして、今回被害がなかった地方の方も、いつ起こるかわからない災害には、
充分な準備を怠らないようにしましょう。 


 では、今日の言葉のサプリメントです。

「飛ぶことを学んで、それをいつか実現したいと思う者は、
 まず、立つこと、走ること、よじのぼること、
 踊ることを学ばなければならない。
 最初から飛ぶばかりでは、
 空高く飛ぶ力は獲得されない。」      【ニーチェ

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