次世代の健康食品：アグリビジネス創出フェア報告
●次世代の健康食品：アグリビジネス創出フェア報告
10月14,15両日、東京にてアグリビジネス創出フェアが開催されました。
これは、農林水産省をはじめとした各種の研究所、及び大学が主催・参加し
たもので、今後の出てくるであろう新規の機能性健康食品の話題が盛り沢山で
した。
今日はそのうちで、特に興味深く感じたものをご紹介します。
（１） 囲い養殖による無毒トラフグの生産と肝の利用。
フグの肝（きも）は健康に良いだけでなく、大変美味しく、かつては「秘伝
の毒抜き」を施したうえ、食道楽の人が好んで食べていたものです。
しかしながら、フグ毒（テトロドトキシン）による中毒も後を絶たず、現在
は禁止されています。
長崎大学では、囲いをして養殖したトラフグを集め、肝臓の毒性を調査しま
した。
その結果、いずれの個体からも毒性は検出されず、「フグ毒は貝などに由来
するもので、これを遮断して飼育と、無毒のフグとなる」ことを実証しました。
将来は、高度不飽和脂肪酸（EPAやDHA）などを多量に含み、美味で栄養豊富
なフグ肝を原料とする、新たな健康食品が出廻る可能があるそうです。
（２） ウンシュウミカン由来の機能性成分・β−クリプトキサンチン
ウンシュウミカンの色素成分であるβ−クリプトキサンチン（β−cry）には、
我国の研究陣により、がん予防効果をはじめとして、骨粗鬆症、糖尿病予防作
用などが見出されています。
さらに、海外でも、がん予防成分としてのβ−cryの重要性に着目する報告が
増えています。
このような背景の下、・生理機能研究、・高含有素材を利用した商品開発、
・優れた供給源としての果実開発に関する成果が発表されました。
（３）疫調節機能や感染症予防効果を有する新世代オリゴ糖
これは信州大学が報告したものです。
α-ガラクトビオース（α-Gal2）は、免疫系や微生物感染の予防に関与する
ことが知られています。
講演では、世界で初めて確立した、乳糖からα-Gal2を含むα-結合ガラクト
オリゴ糖（α-GOS）の調製法について発表されました。
また、このα-GOSは食べても血糖値に全く影響を及ぼさず、風味改善効果に
加えて、アレルギーを抑える免疫調節機能がある事が示されました。
（４）絹セリシンを用いた新製品開発
絹セリシンは繭（まゆ）から絹を作る工程で取り除かれ、廃棄物として処理
されるものです。
しかしながら、最近、絹セリシンは純度の高いタンパク質であり、抗酸化性、
保湿性、美白作用など優れた性質がある事がわかってきました。
また、この絹セリシンを用いた繊維製品は、親水性や肌触りの良く、新しい
機能性材料として注目されているそうです。
そのほか興味深いものがいろいろありましたが、将来市場に出て来る健康食
品が楽しみです。
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＜心に効く、言葉のサプリメント＞
23日起こった新潟の地震、皆様は大丈夫だったでしょうか？
実は、私は北陸方面に出かけていて、23日夜、震源の十日町を経由する列車
で帰る予定でした。
長岡を通る特急電車がすべて運休になりましたので、やむなく米原経由の新
幹線で迂回して、先程ようやく東京に辿り着く事が出来ました。
しかし、現地ではいまだに強い余震が続いており、学校等に避難されておら
れる方も大勢いらっしゃるようです。
新潟県の皆様、余震には充分に注意して、また気を強く持って乗り切ってく
ださい。
では、今日の言葉のサプリメントです。
「最もつまらない人生とは。全く困難のない人生である 」（作者不詳）
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