人の体の中でも、モルヒネができる。

● 人の体の中でも、モルヒネができる。


 モルヒネは植物のケシから得られる麻薬で、非常によく効く鎮痛薬として使
われますが、今回人の体でも創られる事がわかった、というお話です。

 以前にも動物の組織から少量のモルヒネを発見したとの報告はあったのです
が、他から入り込んだものではないかとの批判もあり、はっきりとは分かって
いませんでした。
 ところが今回、ドイツ研究者らが、人の細胞がモルヒネを作ることを確認し
ました。

 これはHalle大学のMeinhart H. Zenk教授らが、権威ある米国科学アカデミ
ー紀要誌(the Proceedings of the National Academy of Sciences、vol.101
no,39, 14091-14096, 2004; titleは、Endogenous formation of morphine
in human cells)に報告しているものです。

 モルヒネは、200年前にケシ植物から発見されて以来、人ではつくられず、植
物だけがつくる事が出来るとされていました。
 しかし今回の発見は、人体に強く影響を与える物質を、人体が自ら作り出せ
る事がわかった訳で、薬学研究者らの間で話題となっています。
 今後は、人体で作られたモルヒネが、細胞表面にあるモルヒネ受容体に結合
して、実際に鎮痛作用などを示すかどうかを調べる予定という事です。
 今のところ、この人の体が自分でつくったモルヒネを、人体が利用している
可能性が高いと考えられますが、何故モルヒネを作る必要があるかなど全く分
かっていません。
 しかし、今までは外から摂るだけしか利用法がないとされていた訳ですので、
将来はこの人の体内にあるモルヒネ生産メカニズムを利用して、痛み止めなど
に使われる可能性があるということです。

 考えて見ると、同じ刺激を与えても人や時間によって痛みの度合いは違いま
すので、ひょっとすると、モルヒネを作る度合いがそれぞれ異なっているため
かもしれません。
 更に想像をたくましくすると、人が想念により痛みや刺激をコントロール
きるとされていますが、これも関係しているのかもしれません。

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