ガン:インディアンの伝統医療で、ガン組織が退縮

●ガン:インディアンの伝統医療で、ガン組織が退縮


 昔からのアメリカインディアンの治療法が、単なる迷信ではなく、医学的に
有用であることがわかったという話題です。

 これは、先日ワシントンで開かれた頭頸部癌(Head and Neck Cancer)に
関する国際学会で報告されたもので、注目が集まっています。

 チャパラル(Chaparral)という植物は、砂漠に生える常緑樹のひとつで、
アメリカインディアンが長い間、風邪、外傷、気管支炎、イボ、白癬など様々
な病気の治療に用いていたものだそうです。
 また、このチャパラル茶は、1950年〜1970年には抗ガン作用があるとして、
米国で広く人気となりました。

 しかしその後、米国ガン学会は、ガンやその他の疾病には有効性が認められ
ず、更に米国医薬食品局(FDA)も、その使用は肝臓や腎臓に傷害を与えると
警告していました。

 即ち、現代医学では、この治療法は価値が無く、有害ですらあると拒絶され
ているものです。

 ところが今回、サウスカロライナ医科大学の研究者らが、このチャパラルの
抽出液がガン組織を退縮させる事を見出したという訳です。
 また、報告では、この抽出液は安全であり、有効性も高いと述べられていま
す。
 この研究では、チャパラルの植物そのものではなく、M4Nと呼ばれるチャパ
ラルからの抽出液を用いています。

 先ず最初の実験としてこの抽出液が安全であるかどうかを調べました。
 その結果、体力の弱っている患者さんにも副作用等の問題を生ずることが無
く、以前言われていたような肝臓などに対する障害も見られなかったそうです。

 次に、この液を進行性の頭頸部癌の患者さん8名のガン組織に注射して、そ
の効果を調べたところ、ガン組織が退縮する事が確認されました。

 なお、これらの患者さんたちは、他の治療法では効果が無かった人だそうで
す。
 ちなみに、頭頸部癌は、手術か放射線による治療しかなく、治療薬ではほと
んど有効なものはありません。

 今回の研究では、植物そのものではなく、抽出液ですので、癌に有効な成分
が濃縮されている可能性があります。
 現在研究者らは、この抽出液について、より大規模な研究を行っている最中
だそうですので、その成果に期待されるところです。

 ところで、このところ植物由来の抗癌物質については、色々な新発見がなさ
れており、医学的な有効性が確立してきています。
 例えば、キョウチクトウ科ニチニチソウから得られたビンスクリンや、イ
チイの木から得られるタキソールなどは、様々な癌に有効な事が明らかになっ
ており、新しい、副作用の少ない抗がん剤として非常に期待されています。

 今回のチャパラルの場合は研究が始まったばかりですが、昔からの伝統医学
が再発見され、現代医学に貢献する事を祈って止みません。

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 火事で家中に火が回ろうとしていた時、足腰が弱く日頃から杖を使っている
おばあさんが、嫁入り道具として持ってきた箪笥を、一人で2階から下ろした、
などという話をよく聞きます。
 いわゆる、”火事場の馬鹿力”なのですが、人間の潜在能力のすごさを示し
ているのではないでしょうか。
 そして、その力を日頃から発揮するには、どうしたらよいのでしょうか?


 「"いい人"ぶっていると、能力は数分の一に縮んでしまう。
  "いい人"を捨ててガムシャラになると、必ずクソ力がわいてくる。
  クソ力こそ、生きる力なのである。」
 
        (伊吹 卓 「いい人で終わる人 くそ力が出せる人」より)

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