母乳に、動脈硬化の予防作用

● 母乳に、動脈硬化の予防作用


 お母さんのお乳を飲む方が、市販の人口乳よりも栄養価が高いことは、最近
良く知られるようになってきました。
 特に、母乳に含まれるラクグロブリンは、子供の免疫能を高めて、ウイル
スや細菌感染を予防する事がわかっています。

 今回更に、母乳には、子供が成長した後での動脈硬化や、心臓病になる危険
率を減らす効果があることがわかりました。

 この報告を行ったのは、英国の小児保健研究所の研究員で、権威ある医学雑
ランセット(Lancet, 2004/05/15)に報告されています。

 調査は1982〜1985年に英国で生まれた平均体重1,400グラムの未熟児約930人
を対象としたものです。
 母乳のほか、未熟児用の栄養強化人工乳、通常の人工乳を飲むグループに分
けて、10数年間追跡調査を行ったそうです。

 子供が成長して13〜16歳になった時点で、追跡調査が可能であった216人の
コレステロール値などを測定しました。

 その結果、母乳で育った人たちは、人工乳の人たちより悪玉コレステロール
であるLDL値は14%も低く、また飲んだ母乳の量が多いほどその値が低かったそ
うです。
 ちなみに、LDLコレステロール値は、動脈硬化の危険因子の一つとされる血液
中の成分で、この数値は高いほど動脈硬化の危険が上昇するといわれています。

 今までもこのような研究も報告されてはいましたが、今回のように10数年間
追跡して母乳の長期的な効用が明らかにしたのは、はじめてのことです。


 子供に対する母親の愛情が、母乳に凝集している気がします。
 すばらしいものですね。

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<心に効く、言葉のサプリメント

 アテネパラリンピックも終わってしまいましたね。
 オリンピックに続いて、日本選手の活躍は見事でした。
 競泳の成田美由紀選手をはじめとして、土田和歌子選手、山田拓郎選手、藤
本聡選手、名前をあげるときりがありませんが、参加された選手達の頑張りと
その精神力には敬服します。
 
 男子走り高跳びの鈴木徹選手は、「自分が障害者という意識はない」と、パ
ラリンピックでなく、8年後の五輪出場に照準を合わせているそうです。

 そこで鈴木選手に、私が大好きだった小兵の大横綱の言葉を送ります。

 「稽古(けいこ)を積め、そして作戦を練り尽くせ」
  (食らいついたら粘りに粘る相撲で、マムシというあだ名をもつ栃錦清隆

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