青少年のうつ病には、抑うつ剤と会話との併用療法が有効

●青少年のうつ病には、抑うつ剤と会話との併用療法が有効


 米国の調査では、誰でも一ヶ月あたり平均3日間、“うつ”になる日がある
そうです。

 最近、私もうつ気味の日が多いのですが、それがひどくなるとやっかいな
うつ病”となります。
 このうつ病は、年齢にかかわらず、誰もがかかる可能性があるものです。
 私の年代のうつ病も深刻なのですが、青少年の場合もその状況は変わりませ
ん。
 特に若者の場合は自殺願望が強く、インターネットで自殺仲間を集めたりす
る例がよく報道されています。
 そこで、今日はこのような青少年を対象とした、うつ病の治療法に関する話
題です。

 ジョンス・ホプキンス大学子供センター及び米国12の医学センターとの共同
研究によりますと、青少年のうつ病には、抑うつ剤と心理療法の併用が有効で
ある事がわかりました。

 これは米国医学会誌(the Journal of the American Medical Association,
August 18th issue)に発表されたもので、この併用療法がうつ症状自体の改
善だけでなく、自殺願望の抑制にも非常に有効とされています。

 今回の調査では、重症のうつ病と診断された12歳〜17歳の若者439名を対象
に、12週間にわたって抗うつ治療薬の投与とともに会話療法を行いました。
 なお治療薬としては、副作用が少なく、気分を高揚させ、孤独感や不安感を
取り除き憂鬱や強迫観念等の精神病状を和らげるとされる最新の治療薬
fluoxetine(商品名Prozac)を使用しました。

 その結果、うつ症状の改善が見られた人は、fluoxetine単独では60.6%、会
話療法単独では43.2%、プラセボ処理では34.8%だったのに対し、fluoxetine
と会話療法の併用では71%が改善しており、明らかに有効な事が分かりました。

 また研究開始時には、対象となった若者の29%に自殺願望があったそうです
が、 この併用療法でその数が激減しており、治療中の自殺者はなく、未遂が
7件だけになっていたそうです。

 ちなみに今までの報告によると、この薬やその他のセロトニン取込阻害剤は、
使用中に自殺する例が多く、その有効性は明らかではないとされていました。

 以上の結果から、抑うつ剤と会話療法との併用療法が非常に有効で、この併
用療法が、青少年のうつ病対策として重要であると述べられています。


 うつ病は治る病気です。大事に至る前に是非、専門の医師にご相談ください。

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